猫と暮らしと

4匹の猫とのんびり暮らし

人のあたたかさ

昨日は理学療法士の先生のリハビリと、診察を受けました。
前日に診察を受け、膝と腰に痛み止めの注射を打ちましたが痛みが引かなくて、主治医に相談したかったのもありました。
膝にはいつものヒアルロン酸ではなく、炎症止めの注射を。
腰には初めてですが、背骨の左右からそれぞれ打ちました。
これがまた痛いのなんのって。
でも、打った2日間くらいは楽なはずなのに全然変化がなかったので、なにか他に手立てはないかと・・。

先にリハビリを受け、たまたま隣にいらした母くらいの年齢のおばさんとホットパックを当てながらお話をしていました。
終わってから一緒にそのまま診察の待合室に行きました。
彼女は事故で骨がずれてしまったそうで、痛み止めを打ちながらヘルパーの仕事をしていて「今日はこれから夜勤なのよー」と仰っていました。

担当医が同じな事もありいろんな話をしてくれましたが、そこに彼女のお友達の80歳のおばぁちゃんが登場。3人で並んで座りました。
おばぁちゃんとは痛む場所が私と同じで、「注射は2日ももたないねぇ・・」と話していました。
おばぁちゃんのご主人が自宅でガンの闘病中で、痛み止めを打ったら急いで帰るんだ!と言っていました。
みんないろんなものを抱えながら、頑張って生きているんだなぁ。

おばぁちゃんは、私の膝をさすりながら「あんた、まだ若いのになんでこんなんなっちゃったんじゃろうねぇ。まだ私の半分も生きとらんじゃろうに。」と言いながら、ずっとずっと膝をさすり続けてくれました。
おばぁちゃんの手はあったかく、優しく、私は心の中でぐしゃぐしゃに泣いていました。

こんなに優しくされるとどうしたらいいかわからず、情けない事にそれに慣れておらず、「ありがとう ありがとう」と言うのが精一杯でした。
おばぁちゃんが先に呼ばれ注射が済み、お礼を言ってお見送りをしました。
その後母くらいの年のおばさんが呼ばれ、私が最後に診察と痛み止めの静脈注射が終わりました。

会計をしようと窓口に行ったら、痛むはずなのにそのおばさんが早足でこちらに歩いてきます。
どうしたの?と聞いたら「これあげるから。これ少し楽になるから」と、今薬局で貰って来たばかりの湿布を一袋私に手渡しました。
これがないとおばさんが困るんじゃないか、お金払わなきゃとか話すと、「いいのいいの!まだ前のがあるから。お金なんて言っちゃいけんよ!気持ちよ〜。」と病院を出て行きました。

薬局は病院をいったん出て、外を歩いて行かなければなりません。
その日は雪が降っていました。
おばさんは手を振りながら、自転車で帰っていきました。
私は湿布を握りしめながら、見えなくなるまで外で見送りました。

申し訳ないくらいに暖かい思いをさせていただきました。
杖を突いていようと、痛みで眠れなかろうと、そんなことは小さく思えます。
がんばってる人はたくさんいる。耐えてる人もたくさんいる。いろんな人生がある。
短い時間の中で触れさせていただいて、私に足りないものがたくさんある事に気付きます。

たまたま突然の手の痺れから整形外科という新しい場所に行く事で、年齢層も幅広い方とお会いする機会を与えられました。
「どこが痛いん?どしたん?」と始まります。
この年で杖を突いてること自体が珍しいのもあるんだと思うけれど。

明日も理学療法のリハビリです。