まぁちゃんがいない

寝ようと思って探してもまぁちゃんがいません。
この家でまぁちゃんと一緒に布団に入らなかった日は１度もありませんでした。
なんでまぁちゃんはいないんだろう。どこへ行ったんだろう。

どんな理由があろうとも、まぁちゃんには関係ありません。
私が家を出てからまぁちゃんは理由もわからずただ待っていたんだと思います。
捨てられたと思ったかもしれない。その頃からだんだん老化も始まりました。
私の理由なんてまぁちゃんの命に比べればきっと小さなこと。
そんなことに縛られて時間を取られて。

まぁちゃんといる時間を、まぁちゃんと暮らす日常を、私は捨てたんです。
その間時々会いに来ても、ずっといるんじゃない事をまぁちゃんは知っていたんだろうか。会社が見えようがなんだろうが、まぁちゃんには関係なかったんです。
私が　まぁちゃんを　置いて出たんです。

まぁちゃんと過ごす時間以上に大切なものなどあっただろうか。
ごめんね、まぁちゃん。